哲学者図鑑
理・受・他・先
時を待つ記録者

今は書き留める。答えは後から来る

デイヴィッド・ヒューム

1711年〜1776年(スコットランド) / 成功法則は、ただの習慣

「理性は情念の奴隷であり、また奴隷であるべきだ」

— 『人間本性論』第2巻第3部第3節
「Aをすれば必ずBになる」を、彼は最初に破り捨てた。
意匠:因果を示す矢印を描いた紙を、あえて破って手に持っている

この人はこう考えた

火に触れば火傷する。私たちはそこに必然的な結びつきがあると信じている。だがヒュームは「そんな結びつきはどこにも観察できない」と言った。あるのは「Aの後にBが起きた」という反復だけで、因果とは人間の心が作った習慣にすぎない。世に溢れる成功法則も、誰かの過去の反復を法則と錯覚しているだけである。

入口になる本

入口
人間知性研究
ヒューム/神野慧一郎・中才敏郎 訳(京都大学学術出版会)
主著より短い。「絶対に正しいやり方」を疑う視点が、一冊で手に入る。
本命
人間本性論
ヒューム/木曾好能ほか 訳(法政大学出版局)
「理性は情念の奴隷」がどんな議論の結論だったのかを、原文で確かめられる。
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